TOEICのスコアを効率よく上げたいなら、英語力の底上げだけでなく「解き方のテクニック」を知っておくことが大切です。同じ英語力でも、テクニックを知っている人と知らない人ではスコアに100点近い差がつくこともあります。
TOEICはビジネス英語の試験であると同時に、「情報処理能力」が問われる試験です。限られた時間の中で正確に答えを見つけるスキルが求められます。つまり、問題の傾向を把握して効率的に解くテクニックは、立派な実力の一部です。
この記事では、TOEICのPart 1からPart 7まで、各パート別の具体的な解き方のコツを紹介します。すべて実際のTOEIC問題の傾向を踏まえた実践的なテクニックなので、次の試験からすぐに使えます。

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リスニングセクションの攻略テクニック
Part 1(写真描写問題)の解き方
Part 1は写真を見て、4つの音声の中から写真を正しく描写しているものを選ぶ問題です。6問しかないので配点は小さいですが、ここで全問正解して勢いをつけたいところです。
- 音声が流れる前に写真を観察し、人物の動作・場所・物の位置をチェック
- 「人が写っていない写真」は物の状態や位置関係を描写する選択肢が正解
- 受動態(is being done)と現在進行形(is doing)の聞き分けに注意
- 写真に写っていないものが言及されたら即消去
Part 1で最も多い引っかけパターンは、写真に写っている物の名前を使いつつ、動作を間違えるタイプです。たとえば「女性がパソコンの前に座っている写真」で「The woman is repairing the computer」のように、パソコンという単語は合っているけど動作が違う選択肢です。単語だけで判断せず、動作まで正確に聞き取ることが重要です。
Part 2(応答問題)の解き方
Part 2は質問や発言に対する適切な応答を選ぶ問題です。25問あり、リスニングの中で最もテクニックが活きるパートです。
Part 2の最大のコツは「最初の3語を絶対に聞き逃さない」ことです。疑問詞(Who、What、When、Where、Why、How)で始まる質問なら、疑問詞を聞き取れれば正解の方向性が絞れます。
たとえば「When」で始まる質問なら、時間や日付を含む選択肢が正解の候補です。「Where」なら場所を含む選択肢です。最初の疑問詞を聞き逃すと、3つの選択肢がすべてもっともらしく聞こえてしまいます。
ただし注意点として、TOEICでは「間接的な応答」が正解になるケースが増えています。「When is the meeting?」に対して「I haven’t checked the schedule yet.」のように、時間を直接答えないパターンです。直接的な答えがない場合は、消去法で最も自然な応答を選びましょう。

Part 3(会話問題)の解き方
Part 3は2〜3人の会話を聞いて3つの設問に答える形式です。39問あり、リスニングの中で最も問題数が多いパートです。
攻略のカギは「先読み」です。音声が流れる前に設問を読んでおくことで、何を聞き取ればいいかが明確になります。先読みの手順は以下の通りです。
まず、前の問題の解答をマークしたら、すぐに次の問題セットの設問3つに目を通します。このとき選択肢まで読む必要はありません。設問だけ読めばOKです。「Where does the conversation take place?」なら「場所を聞き取ればいい」、「What does the man suggest?」なら「男性の提案を聞き取ればいい」というように、聞くべきポイントを把握します。
会話のパターンとして、「問題提起→解決策の提案→合意」という流れが非常に多いです。この流れを頭に入れておくと、会話の展開が予測しやすくなります。
Part 4(説明文問題)の解き方
Part 4は1人のスピーカーによるトーク(留守番電話、アナウンス、スピーチなど)を聞いて3つの設問に答える形式です。解き方の基本はPart 3と同じで、先読みが最重要です。
Part 4特有のテクニックとして、トークの種類を最初の数秒で判断することが挙げられます。「Thank you for calling…」なら留守番電話、「Attention passengers…」ならアナウンス、「Good morning, everyone…」なら会議のスピーチ、というように冒頭で場面設定を把握できます。
リーディングセクションの攻略テクニック
Part 5(短文穴埋め問題)の解き方
Part 5は30問の文法・語彙問題です。ここで時間を使いすぎるとPart 7の時間がなくなるので、スピードが命です。
問題を見たら、まず選択肢をチェックしましょう。選択肢の形から問題タイプがわかります。
| 選択肢のパターン | 問題タイプ | 解き方 |
|---|---|---|
| 同じ語根の異なる品詞 (例:manage, management, managerial, managed) |
品詞問題 | 空欄の前後を見て必要な品詞を判断 |
| 同じ品詞で意味が異なる単語 | 語彙問題 | 文全体の意味を読んで適切な単語を選ぶ |
| 動詞の異なる形 (例:has been, will be, was, is being) |
文法問題(時制・態) | 主語と時制の手がかりを確認 |
| 前置詞・接続詞の選択 | 機能語問題 | 前後の文構造を確認 |

Part 6(長文穴埋め問題)の解き方
Part 6は4つの文書にそれぞれ4つの空欄がある形式です。Part 5の延長のような問題と、文脈を理解する必要がある問題が混在しています。
特に注意が必要なのが「文挿入問題」です。空欄に1文を挿入する問題で、前後の文脈の流れを理解する必要があります。この問題は飛ばして他の3問を先に解き、文書の流れを掴んでから戻って解くと正答率が上がります。
Part 7(読解問題)の解き方
Part 7はTOEIC最大の問題数(54問)を誇るパートです。ここの正答数がスコアに最も影響します。
- 設問を先に読み、何を探すか明確にしてから本文を読む
- 全文を精読せず、キーワードを手がかりにスキャンする
- 「NOT問題」は消去法で解く(3つ本文に書かれているものを見つけて、残りが正解)
- チャット形式の問題は発言者と時系列に注目
Part 7で頻出する問題タイプに「What is indicated about…?」があります。この問題は本文中に直接書かれている情報を問うもので、言い換え(パラフレーズ)に注意が必要です。本文では「affordable」と書かれているのに、選択肢では「reasonably priced」と表現されているようなケースです。
ダブル・トリプルパッセージでは、2つ以上の文書を照合して答える「クロスリファレンス問題」が出ます。たとえばメールと価格表を見比べて「この人が支払う金額はいくらか」を答えるような問題です。クロスリファレンス問題は後回しにして、1つの文書だけで答えられる問題を先に解くのが効率的です。

スコア帯別の優先テクニック
すべてのテクニックを一度に実践するのは大変です。自分のスコア帯に合った優先順位で取り組みましょう。
| スコア帯 | 最優先テクニック | 理由 |
|---|---|---|
| 400〜500点 | Part 2の冒頭3語聞き取り | リスニングの得点源を確保 |
| 500〜600点 | Part 5の品詞問題の高速処理 | Part 7への時間確保 |
| 600〜700点 | Part 3・4の先読み | リスニングのスコアアップに直結 |
| 700〜800点 | Part 7のスキャニング | 読解の正答率とスピードの両立 |
| 800点以上 | 全パートの精度向上 | ケアレスミスの撲滅が最優先 |
やってはいけないNG行動
- リスニング中に前の問題を振り返る→次の問題を聞き逃す原因
- Part 5で1問に1分以上かける→Part 7の時間を圧迫
- Part 7を最初から全文精読→時間が確実に足りなくなる
- わからない問題を空欄のまま残す→確率25%の得点チャンスを捨てている
- マークシートをまとめて塗る→塗り忘れのリスク大
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よくある質問(Q&A)
Q. テクニックに頼りすぎるとダメですか?
A. テクニックだけでは700点の壁を超えるのは難しいです。600点まではテクニックの効果が大きいですが、それ以上は英語の基礎力(語彙・文法・リスニング力)の底上げが必要です。テクニックと基礎力の両輪で進めましょう。
Q. 先読みのスピードを上げるにはどうすればいいですか?
A. TOEIC公式の練習教材で、設問だけを素早く読む練習をしましょう。設問のパターンは限られているので、繰り返すうちに瞬時に理解できるようになります。
Q. Part 2で3つとも聞き取れなかった場合は?
A. 消去法を使いましょう。「明らかに違う」ものを消して、残った選択肢の中から選びます。質問に含まれていた単語がそのまま出てくる選択肢は引っかけの可能性が高いので、避けるのが無難です。
Q. Part 7のダブルパッセージとトリプルパッセージ、どちらが難しいですか?
A. 一般的にトリプルパッセージのほうが難易度は高いです。ただし、問題によってはダブルのほうが難しいケースもあります。苦手意識で避けるのではなく、設問を見て「解けそうか」で判断するのがベストです。
Q. リスニングの音声スピードに慣れるにはどうすればいいですか?
A. TOEIC公式問題集の音声を1.2倍速で聞く練習がおすすめです。速い音声に慣れると、本番の速度が遅く感じるようになります。BBC Learning Englishなどの無料教材も活用しましょう。
Q. 模試を何回分解けばテクニックが身につきますか?
A. 最低でも5回分は解きたいところです。1回目でテクニックを試し、2〜3回目で定着させ、4〜5回目で無意識にできるレベルまで持っていくのが理想です。解きっぱなしではなく、復習してから次に進むのが重要です。
まとめ:テクニックを武器にスコアを最大化しよう
- Part 2は冒頭の疑問詞を絶対に聞き逃さない
- Part 3・4は先読みで「何を聞き取るか」を事前に把握
- Part 5は選択肢から問題タイプを判別して高速処理
- Part 7は設問→本文の順で読み、スキャニングで答えを探す
- 自分のスコア帯に合ったテクニックから優先的に取り組む
- テクニックと基礎力の両方を伸ばすのが最短ルート
テクニックは「知っている」だけでは意味がなく、本番で「使える」レベルまで練習することが大切です。模試を繰り返しながら、一つひとつのテクニックを自分のものにしていきましょう。

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