TOEICのリスニングセクションは全100問、約45分間で構成されています。「英語が速すぎて聞き取れない」「何となく聞いているだけで点数が上がらない」と悩んでいる方は少なくありません。
しかし、リスニングは正しい勉強法で取り組めば、リーディングよりもスコアが伸びやすいセクションです。実際にTOEIC受験者のデータを見ると、リスニングスコアの方がリーディングスコアより高い傾向にあります。

この記事では、TOEICリスニングのスコア帯別に実践すべき具体的な勉強法と、効率よくスコアを伸ばすためのコツを解説します。
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TOEICリスニングが聞き取れない3つの原因
まず、リスニングで点数が伸び悩む原因を理解しておきましょう。原因がわかれば、対策も見えてきます。
原因1:単語・フレーズの音を知らない
知っている単語でも、正しい発音を知らなければ音声で流れたときに認識できません。「文字で見ればわかるのに、聞くとわからない」という状態は、音と文字が結びついていないことが原因です。
原因2:英語の音声変化に対応できない
英語には「リンキング(音のつながり)」「リダクション(音の脱落)」「フラッピング(音の変化)」といった音声変化があります。例えば “want to” が “wanna” のように聞こえる現象です。教科書的な発音だけで学習していると、ナチュラルスピードの英語についていけません。
原因3:英語を日本語に訳してから理解している
英語を聞いてから頭の中で日本語に変換して理解しようとすると、処理が追いつかなくなります。リスニングスコアを伸ばすには、英語を英語のまま理解する「直聴直解」の力を養う必要があります。
リスニングが苦手な原因は「語彙不足」「音声変化への不慣れ」「日本語変換のクセ」の3つに集約されます。自分がどの原因に当てはまるかを見極めて、対策の優先順位を決めましょう。
リスニング力を伸ばす5つの勉強法
TOEICリスニングのスコアアップに効果的な勉強法を5つ紹介します。自分のレベルに合ったものから取り入れてみてください。
勉強法1:ディクテーション
ディクテーションとは、英語の音声を聞いて、聞き取った内容をそのまま書き取る練習法です。自分が聞き取れていない箇所を明確に把握できるため、弱点の発見に非常に効果的です。
やり方は以下のとおりです。
- 音声を1文ずつ流す
- 聞き取った英文をノートに書き取る
- スクリプトと照らし合わせて答え合わせをする
- 聞き取れなかった箇所の原因を分析する
最初は短い文からスタートし、慣れてきたら複数文をまとめて聞き取る練習に移行しましょう。
勉強法2:シャドーイング
シャドーイングは、英語の音声を聞きながら、0.5〜1秒遅れで同じ内容を口に出す練習法です。リスニング力だけでなく、発音やイントネーションの改善にも効果があります。
音声を聞くだけの「受け身の学習」から、口を動かす「能動的な学習」に変わることで、英語の処理速度が格段に上がります。

勉強法3:オーバーラッピング
オーバーラッピングは、スクリプトを見ながら音声と同時に発声する練習法です。シャドーイングが難しいと感じる方は、まずオーバーラッピングから始めるのがおすすめです。
音声のスピード・リズム・イントネーションを完全にコピーする意識で行うと、英語の「音のリズム」が体に染み込んでいきます。
勉強法4:精聴トレーニング
同じ音声を繰り返し聞いて、一語一語を正確に聞き取る練習です。TOEIC公式問題集のリスニング音声を使って、以下のステップで行います。
- まず1回通して聞く(スクリプトは見ない)
- 聞き取れなかった部分をメモする
- スクリプトを確認する
- 聞き取れなかった箇所を重点的に繰り返し聞く
- スクリプトなしで全文聞き取れるまで繰り返す
勉強法5:多聴トレーニング
大量の英語音声に触れることで、英語の音に対する「慣れ」を作る勉強法です。TOEIC教材だけでなく、英語のポッドキャストやニュースなど、さまざまな音源を活用しましょう。
精聴と多聴は車の両輪のような関係です。精聴で「正確に聞く力」を鍛え、多聴で「速い英語に慣れる力」を養うことで、バランスよくリスニング力が向上します。
スコア帯別のリスニング学習ロードマップ
現在のスコア帯によって、優先すべき勉強法は異なります。自分のレベルに合ったステップから始めましょう。
リスニング200点以下:基礎固めフェーズ
この段階では、まずTOEIC頻出単語の「音」を覚えることが最優先です。金のフレーズなどの単語帳を音声付きで学習し、文字と音を結びつけていきましょう。
- 単語学習:音声を聞きながら覚える(1日30分)
- ディクテーション:短い文から始める(1日15分)
- TOEIC公式問題集のPart1・Part2を重点的に練習
リスニング200〜300点:音声変化克服フェーズ
基本的な単語は聞き取れるようになってきたら、音声変化への対応力を鍛えます。
- オーバーラッピング:毎日15分以上
- ディクテーション:Part3・Part4の会話文で実施
- リンキング・リダクションのパターンを意識的に学ぶ
リスニング300〜400点:直聴直解フェーズ
日本語に変換せず英語のまま理解する力を鍛えるフェーズです。
- シャドーイング:毎日20分以上
- 多聴:通勤・家事中にTOEIC音声や英語ニュースを流す
- 先読みテクニック:Part3・Part4の設問を事前に読む練習

リスニング400点以上:仕上げフェーズ
ここからは「取りこぼしを減らす」段階です。
- 弱点パートの集中対策
- イギリス英語・オーストラリア英語の発音に慣れる
- 模試を時間制限ありで繰り返し解く
- 間違えた問題の原因分析を徹底する
TOEICのリスニングでは、アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリアの4カ国の発音が使われます。特にイギリス英語とオーストラリア英語は、聞き慣れていないと戸惑うことがあるため、意識的にこれらの発音に触れておくことが重要です。
TOEICリスニングのパート別攻略のコツ
リスニングセクションは4つのパートで構成されています。それぞれのパートの特徴と攻略のコツを簡潔にまとめます。
Part1(写真描写・6問)
写真を見て、最も適切な描写文を選ぶパートです。音声が流れる前に写真をしっかり観察して状況を予想するのがポイントです。人物の動作・風景の状態に注目しましょう。
Part2(応答問題・25問)
1つの発言に対する適切な応答を選ぶパートです。冒頭の疑問詞(What / Where / When / Why / How)を聞き逃さないことが最重要です。近年は質問に直接答えない「間接応答」が増えているため、消去法も活用しましょう。
Part3(会話問題・39問)
2〜3人の会話を聞いて設問に答えるパートです。音声が流れる前に設問を先読みしておくことで、何を聞き取ればいいかが明確になります。
Part4(説明文問題・30問)
1人のスピーチやアナウンスを聞いて答えるパートです。場面設定(会議・留守電・ラジオなど)を素早く把握して、キーワードに集中しましょう。
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リスニング学習を継続するコツ
リスニング力は一朝一夕では身につきません。継続的に学習を続けるためのコツを紹介します。
スキマ時間を徹底活用する
通勤・通学の電車内、家事の最中、ウォーキング中など、耳が空いている時間すべてがリスニング学習の時間になります。「机に向かう時間がない」という方も、スキマ時間を活用すれば1日30分以上の学習量を確保できます。
学習記録をつける
毎日の学習時間や内容を記録しておくと、モチベーションの維持につながります。abceedやスタディサプリなどのアプリを使えば、自動的に学習記録が蓄積されるので便利です。
定期的に模試でチェック
2〜3週間に1回は模試を解いて、学習の成果を確認しましょう。スコアの推移を記録しておくと、成長を実感できてモチベーションが上がります。

よくある質問
Q. リスニングの勉強は毎日やるべき?
はい、毎日の学習をおすすめします。英語の音に触れない日が続くと、せっかく慣れた「英語耳」がリセットされてしまいます。短時間でも毎日続けることが、リスニング力向上のカギです。
Q. リスニングとリーディング、どちらを先に対策すべき?
一般的にはリスニングから取り組む方が効率的です。リスニングはリーディングよりもスコアが伸びやすい傾向にあり、短期間で結果が出やすいセクションです。
Q. 映画や海外ドラマでリスニング力は上がる?
英語の音に慣れるという意味では効果がありますが、TOEICのスコアに直結するかは別問題です。TOEIC対策としては、TOEIC形式の音声を使ったトレーニングの方が効率的です。映画やドラマは「英語に触れる時間を増やす」補助的な手段として活用しましょう。
まとめ
TOEICリスニングのスコアを伸ばすには、自分のスコア帯に合った勉強法を選ぶことが何より重要です。
200点以下なら基礎単語の音を覚えることから、200〜300点なら音声変化への対応、300〜400点なら直聴直解の訓練、400点以上なら取りこぼしを減らす仕上げと、段階的にステップアップしていきましょう。
ディクテーション・シャドーイング・オーバーラッピングなどの勉強法を組み合わせて、毎日コツコツ続けることが、リスニングスコアアップへの確実な道です。
参考:TOEIC公式 みんなの学習法(IIBC) / スタディサプリENGLISH TOEICリスニング対策 / TOEIC公式サイト
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