TOEIC対策の単語帳として非常に人気の高い「金のフレーズ(金フレ)」。しかし、ただ漠然とページをめくっているだけでは、せっかくの良書も宝の持ち腐れになってしまいます。
この記事では、金のフレーズを最大限に活かすための具体的な使い方と学習法を徹底解説します。正しい手順で取り組めば、短期間で語彙力を飛躍的に伸ばすことが可能です。
金フレをこれから使い始める方も、すでに持っているけれど効果を実感できていない方も、ぜひ参考にしてください。

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金のフレーズとは?基本情報をおさらい
著者TEX加藤先生の信頼性
金のフレーズの著者であるTEX加藤先生は、TOEIC990点満点を80回以上取得している超実力派の講師です。毎回の受験で出題された単語を丹念に記録し続け、そのデータをもとに「本当にTOEICに出る単語」だけを厳選して収録しています。
つまり金フレに載っている単語は、机上の空論ではなく実際の出題データに裏打ちされたものばかりです。この点が他のTOEIC単語帳との最大の違いであり、多くの受験者が金フレを選ぶ最大の理由になっています。
収録語数と4つのレベル構成
金フレには合計1,000語が収録されており、以下の4レベルに分かれています。
| レベル | 対象スコア | 収録語数 |
|---|---|---|
| レベル1 | 600点レベル | 400語 |
| レベル2 | 730点レベル | 300語 |
| レベル3 | 860点レベル | 200語 |
| レベル4 | 990点レベル | 100語 |
600点レベルが400語と最も多く、初中級者でも十分に活用できる設計です。自分の目標スコアに合わせて「どこまでやるか」を明確にできるのが、金フレの使いやすさの一つです。
左ページ・右ページの構成を理解する
金フレは見開きで左ページに日本語を含む短いフレーズ、右ページに英語フレーズが掲載されています。この「フレーズ単位で覚える」構成こそが金フレの核心です。単語単体ではなく、TOEICで実際に登場する文脈ごと頭に入れることで、本番で瞬時に意味が取れるようになります。

金のフレーズの効果的な使い方【5ステップ】
ステップ1:まず1周目は仕分け作業に徹する
最初の1周目で大切なのは「完璧に覚えること」ではありません。「知っている単語」と「知らない単語」を仕分けることが最優先です。知っている単語にはチェックマークを、知らない単語には付箋やマーカーを付けて、2周目以降に集中すべき単語を明確にしましょう。
1周目のペースは1日50語程度が目安です。20日で1,000語をひと通り眺められるスピード感で進めてください。この段階では「わからない単語があっても気にしない」という姿勢が重要です。
ステップ2:左ページ→右ページの順で確認する
2周目以降は、左ページの日本語フレーズを見て英語が浮かぶかどうかをチェックする形で進めます。日本語→英語の方向で覚えると「知っている」レベルから「使える」レベルに引き上げることができます。
リーディングセクションでは英語→日本語の理解力が求められますが、日本語→英語で覚えた単語は英語→日本語の変換も自然にできるようになります。つまり、より負荷の高い方向で覚えておけば、両方向に対応できるわけです。
ステップ3:1冊を最低5周は繰り返す
記憶の定着には繰り返しが欠かせません。金フレは最低5周、理想は10周以上繰り返すのが鉄則です。2周目で覚えた気になっていた単語が、3周目では忘れているということは珍しくありません。
ドイツの心理学者エビングハウスの研究によると、人間は学習した内容の約70%を24時間以内に忘れてしまいます。しかし、適切なタイミングで復習を重ねることで、忘却を大幅に抑えることが可能です。金フレを何周も回す意味はここにあります。
ステップ4:付属の赤シートを活用する
金フレには赤シートが付属しています。右ページの英語部分を赤シートで隠し、左ページの日本語フレーズだけを見て英語を思い出す練習が効果的です。電車の中やちょっとした待ち時間でもサッと取り出して学習できるのが利点です。
赤シートを使ったテスト形式の学習は「アクティブリコール」と呼ばれ、受動的に読むだけの学習と比べて記憶の定着率が格段に高まることが複数の研究で示されています。
ステップ5:間違えた単語だけノートに抜き出す
3周目以降も覚えられない「苦手単語」は、別のノートに書き出して集中的に復習しましょう。苦手単語だけを集めた自分専用の単語リストがあると、試験直前の最終チェックにも役立ちます。
書き出す際は、単語だけでなく金フレに載っているフレーズごと書くのがポイントです。フレーズの文脈と一緒に覚えることで、本番でも素早く意味を想起できます。
金フレの学習スケジュール例
2ヶ月で仕上げるモデルプラン
- 1〜3週目:1日50語ペースで1周目(仕分け作業)
- 4〜5週目:知らない単語を中心に2周目(1日70語ペース)
- 6〜7週目:全体を通しで3周目(1日100語ペース)
- 8週目:苦手単語の集中復習+全体の最終チェック
このスケジュールで進めると、2ヶ月で3周+苦手単語の集中復習まで完了します。毎日30分の学習時間を確保できれば無理なくこなせるペースです。
大切なのは「毎日必ず触れること」です。1日でもサボると記憶の定着率が急激に下がるため、たとえ5分でもいいから金フレを開く習慣をつけましょう。通勤電車やお昼休みなどのスキマ時間を上手に活用するのがコツです。
短期集中で1ヶ月仕上げプラン
試験まで1ヶ月しかないという場合は、1日100語ペースで進める必要があります。この場合、朝50語・夜50語と分割して取り組むと負担を分散できます。
ただし、1ヶ月プランでは3周が限界です。忘却との戦いがより厳しくなるため、通勤中のabceedアプリでの音声学習を組み合わせるなど、接触回数を増やす工夫が不可欠になります。

金フレ+abceedアプリの併用テクニック
abceedとは
abceed(エービーシード)は、TOEIC教材に対応した学習アプリです。金フレの音声データに対応しており、ネイティブスピーカーの発音を聴きながら単語を学習できます。書籍だけでは得られない「耳からのインプット」を補完する強力なツールです。
abceedの公式サイト(https://www.abceed.com/)から無料でダウンロードでき、金フレの音声は無料で利用可能です。有料プランにアップグレードすると、AIによる学習分析やおすすめ問題の提案機能も使えるようになります。
書籍とアプリの使い分け
自宅では書籍、外出先ではアプリという使い分けが最も効率的です。書籍で視覚的に覚え、アプリで聴覚的に補強することで、記憶の定着率が飛躍的に高まります。
具体的には、朝の通勤電車ではabceedで前日学習した単語の音声を聞き流し、帰宅後に書籍で新しい範囲を進める、というルーティンがおすすめです。同じ単語に「目」と「耳」の両方で触れることで、リスニングセクションでも瞬時に意味を理解できるようになります。
音声学習で発音も同時に強化
単語の意味だけでなく、正しい発音を覚えることはリスニング対策として非常に効果的です。abceedでは再生速度を調整できるので、最初は0.8倍速で聞き取り、慣れてきたら1.2倍速にスピードアップする練習も可能です。
TOEIC本番のリスニングは比較的はっきりとした発音で読まれますが、速度に慣れていないと聞き逃してしまう場面があります。日頃から少し速めの音声で練習しておくことで、本番では余裕を持って聞き取れるようになります。
金フレの効果を最大化する補助テクニック
例文音読で定着率アップ
金フレのフレーズをただ目で追うだけでなく、声に出して読む「音読」を取り入れると効果が跳ね上がります。東京大学の研究グループが発表した論文でも、音読による学習は黙読と比較して記憶定着率が約20%向上するというデータが示されています。
自宅での学習時間には、ぜひ音読を取り入れてみてください。恥ずかしさを感じる方もいるかもしれませんが、声に出すことで「目・耳・口」の三感覚を同時に使うことになり、記憶のフックが増えます。
類義語・対義語をセットで覚える
金フレに登場する単語の中には、類義語や対義語の関係にあるものが少なくありません。たとえば「increase(増やす)」と「decrease(減らす)」、「approve(承認する)」と「reject(却下する)」など、セットで覚えると記憶に残りやすくなります。
関連語をグループ化して覚えることで、1つの単語を思い出すと芋づる式に他の単語も出てくるようになります。金フレの余白に関連語をメモしておくのもよいでしょう。
Supplement(付録)も見逃さない
金フレの巻末には、定型表現や多義語、前置詞の使い分けなどの付録ページがあります。本編の1,000語に比べると見落とされがちですが、付録の定型表現はPart 5やPart 6で頻出する重要フレーズばかりです。
特に「前置詞+名詞」の定型表現(例:in advance, on behalf of)は毎回のように出題されるため、必ず目を通しておきましょう。本編が一通り終わったら、付録の内容も5周以上繰り返すことをおすすめします。

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金フレを使う際のよくある失敗と対策
失敗1:1周目から完璧を目指してしまう
最も多い失敗パターンが「1ページずつ完璧に覚えてから次に進む」というやり方です。この方法だと、最初の100語を覚えるのに1ヶ月以上かかり、その間にモチベーションが下がってしまいます。
脳科学的にも、同じ情報に短期間で何度も触れる「分散学習」のほうが記憶に定着しやすいことがわかっています。まずは全体を薄く広く1周し、回を重ねるごとに精度を上げていく方法が正解です。
失敗2:レベル1だけで満足してしまう
600点を目標にしている方にありがちなのが、レベル1(600点レベル)の400語だけ覚えて安心してしまうケースです。実際のTOEICでは、レベル2やレベル3の単語もPart 7の長文で普通に登場します。
600点を目指すなら最低でもレベル2まで、730点以上を狙うなら全レベルを網羅するのが理想的です。目標スコアの1段階上まで学習範囲を広げておくと、本番でゆとりを持って解答できます。
失敗3:金フレだけで文法対策を済ませようとする
金フレはあくまで「語彙力強化」のためのテキストです。文法問題(Part 5・6)の攻略には、別途文法の参考書や問題集が必要です。金フレで語彙力を固めつつ、「でる1000問」などの文法問題集を並行して進めるのがベストな組み合わせです。
金フレの効果が出るまでの期間
効果を実感できるのは2〜3周目以降
金フレを使い始めて最初の1周では、はっきりとしたスコアアップを実感しにくいものです。しかし2〜3周が終わる頃から「リスニングで知っている単語が増えた」「Part 5の語彙問題が解けるようになった」という変化を感じ始めます。
TOEICスコアへの反映は、学習開始から1.5〜2ヶ月後が目安です。語彙力が伸びるとリーディングの読解速度が上がり、時間内に解き終えられる問題数が増えるため、スコア全体が底上げされます。
金フレだけでどこまでスコアが伸びるか
金フレ1冊の語彙力だけで、TOEICスコアは50〜100点アップするというのが一般的な実感です。もちろん個人差はありますが、語彙力が不足している方ほど伸びしろが大きくなります。
500点→600点を目指す方が金フレをしっかりやり込めば、語彙面での弱点がほぼ解消されます。700点以上を目指す場合は、金フレの学習に加えて公式問題集での実践演習を組み合わせるのが効果的です。
TOEIC公式サイト(https://www.iibc-global.org/toeic.html)ではサンプル問題も公開されているので、自分の現在地を把握するのにも活用してみてください。
金フレと他の教材の組み合わせ方
公式問題集との併用
金フレで語彙を固めた後は、公式問題集で実践力を磨くのが王道の学習ルートです。公式問題集で出会った知らない単語を金フレで確認し、金フレで覚えた単語が公式問題集のどこに出ているかをチェックすると、語彙学習の精度がさらに上がります。
文法問題集との併用
Part 5対策として、金フレと「TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問」(通称でる1000)を並行して進める学習者が多いです。金フレで語彙を、でる1000で文法を固めれば、Part 5の正答率は大幅に上がります。
国際ビジネスコミュニケーション協会が公表しているデータ(https://www.iibc-global.org/toeic/official_data.html)によると、リーディングセクションのスコアアップには語彙力と文法力の両方が不可欠であることがわかります。

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