TOEIC対策の問題集は種類が多すぎて「どれを選べばいいかわからない」という声をよく耳にする。公式問題集、でる1000問、精選模試、究極の模試……。書店のTOEICコーナーには似たような教材が並んでいて、迷ってしまうのも無理はない。
この記事では、TOEIC問題集を目的別・レベル別に比較し、自分に合った教材を選ぶための判断基準を解説する。ただ「おすすめ」を並べるのではなく、それぞれの教材の特徴と向いている人を明確にしていく。

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TOEIC問題集の種類を理解しよう
TOEIC対策の問題集は大きく分けて以下の3タイプに分類できる。それぞれ役割が異なるため、自分の課題に合ったタイプを選ぶことが重要。
タイプ1:模試型問題集
本番と同じ200問(リスニング100問+リーディング100問)を収録した模試形式の問題集。時間配分の練習や実力測定に使う。代表例は公式問題集やTOEIC精選模試など。本番のシミュレーションとして使うのが主な目的で、「自分が今何点取れるか」を把握するために欠かせない教材。
タイプ2:パート別問題集
特定のパートに特化した問題集。苦手パートを集中的に鍛えたいときに効果的。代表例はPart5の「でる1000問」やPart7対策の問題集など。弱点が明確な人にとっては、模試型よりも効率的にスコアアップできる教材。同じパートの問題を大量に解くことで、出題パターンが体に染みつく。
タイプ3:総合対策型問題集
文法・語彙・リスニング・リーディングをバランスよく学べる教材。TOEIC初心者が全体像を把握するのに向いている。「TOEICってどんな試験なの?」という段階の人には、まずこのタイプから手に取ると良い。
自分の弱点が明確な人はパート別問題集を、全体的にスコアを底上げしたい人は模試型問題集を選ぶのが基本方針。迷ったらまず模試型で現状を把握してから、弱点パートに合ったパート別問題集を購入するのがおすすめ。
模試型問題集の比較
公式問題集(ETS公式)
本番と同じナレーター・同じ出題形式で練習できる唯一の教材。1冊あたり2回分の模試を収録。価格は3,300円程度。TOEIC対策の軸となる教材であり、まずこれを1冊購入するのが鉄則。スコア換算表も付属しているため、現在の実力を正確に把握できる。
向いている人:すべてのTOEIC受験者。特に「本番の雰囲気を知りたい」「実力を正確に測りたい」人に必須。初めてTOEICを受ける人もまずはこの教材で本番の形式に慣れよう。
TOEIC L&Rテスト 精選模試(ジャパンタイムズ出版)
リスニング編・リーディング編に分かれており、それぞれ5回分の模試を収録。公式問題集よりもやや難易度が高めで、本番以上の負荷をかけてトレーニングしたい人に向いている。解説も詳しく、間違えた問題を深く分析できる。5回分×100問=500問というボリュームは、演習量を確保したい人にとって魅力的。
向いている人:700点以上を目指す中~上級者。「公式問題集では物足りない」と感じる人。難しめの問題で鍛えたい人。
TOEIC L&Rテスト 究極の模試600問+(アルク)
3回分の模試に加え、解説動画が視聴できるのが特徴。著者のヒロ前田氏による詳細な解説が初心者にもわかりやすいと評判。問題の難易度は本番に近く、バランスの良い教材。動画解説があるため、テキストだけでは理解しにくい文法事項や解き方のコツも視覚的に学べる。
向いている人:500~700点台で、解説をしっかり読みながら学習したい人。文字だけの解説では理解しにくいと感じる人にも動画解説は心強い味方。

パート別問題集の比較
Part5対策:TOEIC L&Rテスト 文法問題でる1000問(アスク出版)
Part5の文法問題に特化した問題集で、1,049問という豊富な問題量が最大の特徴。文法項目ごとに分類されており、苦手な文法事項をピンポイントで鍛えられる。Part5のスコアが安定しない人にとっては必携の1冊。1問あたり20~30秒で解く練習を繰り返すことで、Part5のスピードと正確性が同時に向上する。
Part7対策の問題集
Part7の長文読解は、読解スピードと正確性の両方が求められる。速読力を鍛えるためには多くの英文に触れることが重要で、Part7特化の問題集で演習量を確保するのが効果的。シングルパッセージ・ダブルパッセージ・トリプルパッセージの各形式に慣れておくと、本番での時間配分が安定する。
リスニング対策の問題集
リスニングが苦手な人は、Part3・Part4に特化した問題集でディクテーションやシャドーイングの練習を積むのがおすすめ。公式問題集の音声を繰り返し聞くだけでも十分な効果がある。Part1・Part2は比較的対策しやすいため、リスニングのスコアを伸ばしたいならPart3・Part4に集中するのが効率的。
問題集を何冊も買い込んで「積ん読」になるのは避けよう。まずは1冊を完全にやり切ることが大切。新しい問題集に手を出すのは、今の1冊を消化してからにする。「次の問題集」が気になって今の問題集の復習をおろそかにするのは、もっとも避けるべきパターン。
スコア帯別のおすすめ組み合わせ
400~500点台の人
公式問題集(最新版)1冊+単語帳(銀のフレーズ→金のフレーズ)。まずはこの組み合わせで基礎を固めることが最優先。文法力に不安がある場合は、中学英語の復習テキストも追加しよう。問題集を解く前に最低限の語彙力と文法力をつけておくことで、問題集から得られる学習効果が大きく変わる。
600点台の人
公式問題集+でる1000問(Part5強化)。600点台はPart5の正答率を上げることでスコアが伸びやすいため、文法問題の演習量を増やすのが効果的。Part5で安定して9割取れるようになると、700点の壁が見えてくる。
700点台以上の人
公式問題集+精選模試(リスニング・リーディング)。本番よりやや難しい問題で負荷をかけることで、800点・900点への壁を突破する力がつく。このレベルになると「ケアレスミスをいかに減らすか」がスコアアップの鍵になるため、間違えた問題の原因分析を徹底しよう。

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料金・特徴・メリット・デメリットまで徹底解説
問題集を選ぶときのチェックポイント
- 解説の詳しさ:なぜその答えになるか、不正解の選択肢はなぜダメかが書かれているか。解説が簡素な問題集は初心者には向かない
- 音声の有無:リスニング問題の音声がダウンロードまたはアプリで聞けるか。音声なしのリスニング教材は存在しないが、音声の品質やアクセスのしやすさは教材によって異なる
- 問題量:自分の学習期間に合った量か(多すぎると消化しきれない)。3ヶ月で仕上げるなら2~3冊が現実的
- 難易度:自分の現在のスコアより少し上のレベルの教材を選ぶのが効果的。簡単すぎると練習にならず、難しすぎるとモチベーションが下がる
- 発行年:なるべく新しい教材を選ぶ。TOEICの出題形式は定期的にアップデートされるため、古い教材では対応しきれない部分がある
問題集を最大限活用するためのコツ
1冊を3周以上やり込む
問題集から得られる学習効果は、1周目よりも2周目、2周目よりも3周目のほうが高い。1周目は「自分の弱点を知る」ため、2周目は「弱点を克服する」ため、3周目は「知識を定着させる」ために使う。このサイクルを意識するだけで、1冊の問題集から得られる情報量が格段に増える。
間違えた問題のノートを作る
間違えた問題の番号、間違えた理由、正解の根拠をノートに書き出すと、自分の弱点パターンが見えてくる。「品詞問題を3問連続で間違えた」「Part3の先読みが追いつかない」といった傾向がわかれば、対策も具体的に立てられる。

よくある質問(Q&A)
Q. 公式問題集と市販の模試、どちらを先にやるべき?
公式問題集が先。本番と同じ条件の教材で実力を測定してから、市販の模試で演習量を補うのが効率的な順序。公式問題集で「本番の感覚」を掴んでから市販模試に取り組むと、問題の質の違いも理解できる。
Q. 古い公式問題集もやる意味はある?
意味はある。TOEICの基本的な出題形式は大きく変わっていないため、過去の公式問題集も十分に活用できる。ただし最新版から取り組むのが優先。
Q. 問題集は何回繰り返すべき?
間違えた問題がゼロになるまで繰り返すのが理想。最低でも2~3周は取り組もう。1周目で解いた直後の復習が最も重要で、ここを丁寧にやるかどうかでスコアの伸びが決まる。
Q. 電子版(Kindle等)と紙、どちらがいい?
リスニング問題は電子版でも問題ないが、リーディング問題は紙のほうが本番に近い環境で練習できる。本番はマークシートを塗りながら解くため、紙の問題集で練習しておくと時間配分の感覚が身につく。
まとめ
TOEIC問題集は目的に合ったものを選ぶことが重要。選び方のポイントを振り返ると以下のとおり。
- まずは公式問題集を1冊やり込む(全受験者共通)
- 苦手パートが明確ならパート別問題集で集中強化
- 全体的なスコアアップには模試型問題集で実践力を養う
- 問題集は「1冊を完璧にしてから次に進む」が鉄則
- 自分のスコア帯に合った難易度の教材を選ぶ
教材選びに時間をかけすぎるよりも、まず1冊を手に取って始めることが何より大切。迷ったら公式問題集からスタートしよう。
参考:TOEIC公式|公式教材・問題集 TOEIC990点講師|参考書・問題集おすすめ ENGLISH JOURNAL|TOEIC模試のおすすめ問題集
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