TOEICのリスニングセクションは495点満点で、スコア全体の半分を占める重要なパートです。「英語が速くて聞き取れない」「集中力が途中で切れる」「リーディングばかり勉強してリスニングが伸びない」、そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
この記事では、TOEICリスニングのスコアを確実に伸ばすための勉強法とコツを、パート別に詳しく解説します。リスニングが苦手な方でも取り組みやすい学習ステップを紹介するので、ぜひ実践してみてください。
正しい勉強法を知っているかどうかで、同じ学習時間でも成果は大きく変わります。まずはリスニング力が伸びる仕組みを理解するところから始めましょう。

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TOEICリスニングが聞き取れない3つの原因
原因1:音の変化(リンキング・リダクション)を知らない
英語は文字通りに発音されるわけではありません。単語と単語がつながる「リンキング」、音が弱くなる「リダクション」、音が脱落する「エリジョン」といった音の変化が頻繁に起こります。
例えば「What do you」は「ワドゥユー」ではなく「ワッジュ」のように聞こえます。この音の変化パターンを知らないと、知っている単語でも聞き取れないという現象が起こります。音の変化を体系的に学ぶことが、リスニング力向上の第一歩です。
原因2:語彙力不足で意味を処理できない
聞き取れたとしても、その単語の意味がわからなければ内容は理解できません。リスニングでは「聞いた瞬間に意味がわかる語彙」が必要で、「見たらわかるけど聞いたらわからない」レベルの語彙では対応できません。
音声付きの単語学習を行い、「音と意味」をセットで記憶することが重要です。金のフレーズなどの単語帳を使う際も、必ず音声を聞きながら学習する習慣をつけましょう。
原因3:英語を日本語に訳してから理解しようとしている
リスニング中に「英語→日本語訳→理解」というプロセスを踏んでいると、処理速度が追いつきません。TOEICのリスニングは「英語のまま理解する」力が不可欠です。
英語を英語のまま理解するには、大量のインプットが必要です。最初は簡単な英語から始めて、徐々にレベルを上げていくことで「英語脳」が形成されていきます。
TOEICリスニングの5つの勉強法
勉強法1:シャドーイング
シャドーイングとは、英語の音声を聞きながら0.5〜1秒遅れで同じ内容を声に出す練習法です。リスニング力向上に最も効果的なトレーニングとして、多くの英語学習の専門家が推奨しています。
シャドーイングの効果が高い理由は、「聞く」と「話す」を同時に行うことで、脳の処理速度が飛躍的に向上するからです。最初はゆっくりした音声から始めて、慣れてきたらTOEICの実際の速度に近い音声で練習しましょう。
- STEP1:スクリプトを見ながら音声を聞く(内容を理解する)
- STEP2:スクリプトを見ながらシャドーイングする(音を確認)
- STEP3:スクリプトなしでシャドーイングする(実力養成)
- STEP4:同じ音声で10回以上繰り返す(定着)
勉強法2:ディクテーション
ディクテーションとは、英語の音声を聞いて一字一句書き取る練習法です。自分が聞き取れていない箇所が明確にわかるため、弱点の洗い出しに最適な方法です。
TOEICのPart1やPart2の短い音声を使ってディクテーションを行うと、音の変化のパターンや自分が苦手な発音が見えてきます。聞き取れなかった箇所をスクリプトで確認し、なぜ聞き取れなかったかを分析することが大切です。
勉強法3:オーバーラッピング
オーバーラッピングは、音声とぴったり同じタイミングで声に出す練習法です。シャドーイングよりも難易度が低いため、シャドーイングが難しいと感じる方はまずオーバーラッピングから始めるのがおすすめです。
スクリプトを見ながら音声と同時に読み上げることで、英語のリズムやイントネーションが体に染み込んでいきます。ネイティブの発音に合わせようとすることで、自然と音の変化も身についていきます。
勉強法4:公式問題集の音声を繰り返し聞く
TOEIC公式問題集の音声は、本番と同じナレーターが担当しているため、最も実践的な教材です。同じ音声を何度も繰り返し聞くことで、TOEICで使われる発音パターンやスピードに耳が慣れていきます。
1回目は問題として解き、2回目以降はシャドーイングやディクテーションの素材として使いましょう。1つの音声を最低5回以上は繰り返すのが目安です。公式問題集の詳細はIIBC公式の教材紹介ページで確認できます。
勉強法5:毎日英語を聞く環境を作る
リスニング力は、英語に触れる「総量」に比例して向上します。勉強時間以外にも、通勤中にポッドキャストを聞いたり、YouTubeで英語のニュースを流したりして、1日の中で英語に触れる時間を最大化することが大切です。
おすすめのポッドキャストとしては、BBCの「6 Minute English」やVOA Learning Englishなどがあります。これらは学習者向けにゆっくり話されているため、TOEICのリスニング対策にも有効です。

TOEICリスニング パート別のコツ
Part1(写真描写問題)のコツ
Part1は写真を見て、4つの音声から正しい描写を選ぶ問題です。6問と問題数は少ないですが、確実に正解したいパートです。
最大のコツは、音声が流れる前に写真を細かく観察しておくことです。人物の動作、場所、物の位置関係などを事前にチェックし、「こういう描写が来るだろう」と予測しておくと正答率が上がります。
Part2(応答問題)のコツ
Part2は1つの質問に対して3つの応答から適切なものを選ぶ問題です。最初の1〜2語で疑問詞を聞き取ることが最も重要です。「Who」なら人物、「Where」なら場所、「When」なら時間の応答が正解になるパターンが多いです。
ただし、間接的な応答(質問に直接答えない返事)も出題されるため注意が必要です。「明日会議はある?」に対して「スケジュールを確認させてください」のような間接応答にも対応できるようにしておきましょう。
Part3(会話問題)のコツ
Part3は2〜3人の会話を聞いて、3つの設問に答える問題です。音声が流れる前に設問と選択肢を先読みしておくことが必須です。先読みの時間は限られているため、設問だけを素早く読んで「何を聞かれるか」を把握しておきましょう。
Part4(説明文問題)のコツ
Part4は1人のスピーカーによるアナウンスやメッセージを聞いて答える問題です。Part3と同様に先読みが重要ですが、加えて「話の流れ」を意識して聞くことがポイントです。
最初に話題の概要が示され、次に詳細、最後に依頼やアクションという流れが典型的です。この構成パターンを知っているだけで、情報の聞き取りが格段に楽になります。
- わからない問題に固執しない(次の問題の先読み時間を確保する)
- マークシートは音声を聞きながら塗る(後でまとめて塗ると忘れる)
- 集中力が切れたら深呼吸で立て直す
- すべて聞き取ろうとしない(キーワードを拾う意識)
スコア帯別のリスニング学習プラン
300点以下:基礎力の構築
まずは中学レベルの英語を音声で聞き取れるようにすることが最優先です。単語の発音を1つ1つ確認し、「目で見てわかる単語」を「耳で聞いてもわかる」レベルに引き上げるのが目標です。
公式問題集のPart1とPart2の音声を使って、ゆっくりしたスピードで聞き取り練習を繰り返しましょう。この段階ではシャドーイングよりも、まず「聞き取り→スクリプト確認」のサイクルを重視します。
300〜500点:音の変化を習得する
基礎語彙が身についてきたら、リンキングやリダクションといった音の変化パターンを集中的に学習します。シャドーイングを本格的に開始し、1日15〜20分を毎日続けることで、3ヶ月程度で大きな変化が見られます。
500〜700点:パート別の戦略を磨く
この段階では、各パートの出題パターンと解法テクニックを身につけることが重要です。Part3・Part4の先読みスキルを磨き、正答率を安定させましょう。公式問題集を2〜3冊分こなすことで、出題傾向が体に染み込んでいきます。
700点以上:高難度問題への対応
700点以上を目指す場合は、間接応答や図表問題などの高難度問題に対応する力が必要です。Part2の間接応答パターンを集中的に演習し、Part3・Part4では「言い換え(パラフレーズ)」を見抜く力を鍛えましょう。
リスニングの学習教材については、アルクのTOEIC特集ページでも豊富な情報が紹介されています。

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リスニング学習を継続するコツ
学習を習慣化する仕組みを作る
リスニング力は一朝一夕では身につきません。毎日の学習を習慣化するために、「通勤電車に乗ったらシャドーイングする」「朝の支度中にポッドキャストを聞く」など、既存の生活習慣に英語学習を組み込む方法が効果的です。
学習記録をつけてモチベーションを維持する
何をどれだけやったかを記録することで、自分の成長を可視化できます。学習アプリを使えば自動的に記録されるので手間もかかりません。1週間単位で振り返り、学習量が不足している場合は翌週の計画を調整するサイクルを作りましょう。
英語学習のモチベーション維持については、English Journal Onlineにも参考になる記事が多く掲載されています。
TOEICリスニングに関するよくある質問
まとめ
TOEICリスニングのスコアアップには、「音の変化の理解」「シャドーイング」「公式問題集の繰り返し学習」の3つが柱になります。自分のスコア帯に合った勉強法を選び、毎日継続することが最も重要です。
リスニングは正しい方法で取り組めば、リーディングよりもスコアが伸びやすいセクションです。今日からシャドーイングを始めて、着実にスコアアップを目指しましょう。


